6mm方眼ノート

方眼紙に書くと、なんとなく、普通の紙に書くよりも整理できるような気がするよね。

上層3.5%を目指すエリート女性たち(仮)

まずは何より【エリートとは何か】という話になってしまいますが。
 
ある社会の中で優秀がゆえに選ばれたもの、みたいな意味だそうです。語源は古フランス語で「選びぬかれしもの」という意味らしいですね。

要するに相対性の産物であるという事には変わりなさそうです。
多数のおまえらの中から、優れた俺が選ばれている、だから俺がエリートでお前らは凡人、という構図ですね。
まあ、この構図は、どんな世界のどのような事柄にもありうることでしょう。
エリートが悪い、などと言うつもりは更々ありません。
(私的には、嫉妬心とか、妬みとか、そういう感情は多少ありますが…)

その座を目指すのも悪いことではないでしょう。「選ばれるため」の競争に参戦し、努力なり何なりするわけだ。
どの世界にも、どのベクトルにおいてもあり得ることです、多いにやればいい。
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今日、こんなニュースをSNSで見かけたわけです。

【専業主婦を養える男性は、3.5%しかいない。男性不況という現実『ホワイト企業』】
http://www.excite.co.jp/News/reviewbook/20140106/E1388949637956.html

ほほう。3.5%ですか。
何を基準に出した数字かは別として、あくまでこの数字が事実であったとしたら、という前提で話を進めましょう。
いまの御時世、専業主婦ができる世帯は全体の3.5%であると

「専業主婦ができる」とはどういうことか。おそらく「共働きしなくても標準的(?)な生活ができる」ということだろう。
それが現代の日本では3.5%しかいないということ。

上位3.5%だよ?
40人のクラスに1人しかいない計算なわけよ。
…いや、違う。記事では「男性は」となっている。つまりひとクラス40人が男女20人ずつだとしたら、その層の男子は2クラスに1人しかいないことになる。エリートですわ。そう呼んでもいいだろう、くらいの希少性ですわ。
たんに高所得であることがエリートの定義であるかどうか、については今は置いといて。

「専業主婦になる」
とはどういう事か、という話です。
その男性に結婚相手として認められ、選ばれなければならない訳だ。ひとクラスに一人もいない存在として、まさに「選び抜かれしもの」=「エリート」でなければならない。

そう、専業主婦志向=かなりハイレベルなエリート志向という事になる。
これを自覚しなければ「専業主婦になりたい」は戯言で終わってしまう。

「専業主婦がいいなー」と気軽に口にする女子たちは、割合的には周囲の女子たち40人弱を蹴落として、やっと一人しかその座を掴めない計算なわけですわ。
本気で「専業主婦を目指します!」と宣言するということは【わたしは上層3.5%のエリートとなるべき女です】と宣言しているに他ならない。
 
自分がエリート志向であると自覚して語るならいい。
エリートになるために必死で努力しているならいい。
そうでない女子は鼻で笑われるのを分かっていて言っているのだろうか。いや、現実(だとしたら)を知らないがゆえに無自覚に無邪気にそう叫んでいる可能性もじゅうぶんあるのか。
 
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当然だが、男性の経済的エリートの中にも、努力してないやつはいる。
親のコネとか。
容姿がずば抜けているとか。
もともとの知性と雇用市場がすさまじくマッチングしたとか。
そういう裕福な方々が、専業主婦の存在を支えてあげられるわけや。

勿論、そうでないエリートもいる。
血の滲むような努力でのし上がったり。
青春のすべてを受験勉強にかけて東大→官僚になったりとかね。

これらは、専業主婦を望む女子にも同じことが言えるわけで

特に努力もせず、苦労なく3.5%の専業主婦になれる女子はいる。
親のコネとか。
容姿がずば抜けているとか。
もともとの適正と主婦業?に求められる要素がすさまじく合致したとか。
まず、そういう層の女性が「選ばれし専業主婦」になっていく。

そして、そうでない専業主婦も存在するわけだ。
血の滲むような努力で女子力を磨いたりとか。
青春の全てを純愛(決してストーキングではない)に注いで嫁さんになったりとかね。


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エリート志向、大いに結構です。
がんばって自分を磨くなり、持ち前のバワーで周りの40人を出し抜いてください。
それが「専業主婦になりたい」といことの本質ですわ。

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しかし、念のためもう一度言っておきますね。

ほんとうに所得上位3.5%しか、主婦(主夫)の暮らしを支えられないのだろうか。
それが本当だとしたら、すごく厳しい社会にも思える。学費が高いせいだろうか。共働きでやっと生活できるくらいがこの社会の「普通」であるという事だろうか。
はたしてそんな社会を、皆が望んでいるのだろうか。

普通の人の普通のつつましやかな暮らしの世界には、
専業主婦などというブルジョワ文化は存在しえないのだろうか。

そんなに我々は金を稼がないといけないのだろうか。
そんなに我々は金を使わないといけないのだろうか。

何かが、おかしい。うまく言えないけど。
 
 
まぁ、たぶん数字が間違ってるんだよね。
もう一度きちんと調べるなりして、この調査における「専業主婦を支えられるのは全体の3.5%」
についての根拠はきちんと確認しておこう、と思います。
 
元の調査じたい、「ホワイト企業」を抽出して羅列する、というある意味“下衆い”レポートですし、きっとくだらない調査のアホみたいな基準によるバカみたいな根拠なのでしょう…

【そうであってほしい】とボクが望んでるだけかもしれません。
だって なんか 嫌やもん そんな世の中。

1260円を払って買わないと中身が読めない、というのもなんかちょっと下衆い。
エリート層なら屁でもない値段なんかなぁ。
1260円かぁ。
高いなあ。