6mm方眼ノート

方眼紙に書くと、なんとなく、普通の紙に書くよりも整理できるような気がするよね。

ライフログとSNSの話

アメリカ発のFacebook上での「親密度」を見える化する手法、なんてのが最近いくつかあるらしい。
ギガジンなんかは「Facebookを見るだけで、だいたい誰と誰が恋人か分かる」なんていう見出しで記事にしていたが、
…まあ日本ではそんなに流行らないだろう。
…アメリカでもそんなに流行らないだろうけど。

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Facebookの情報なんて「目的に応じて恣意的に抽出された事柄」でしかない。
目的を果たすために有益な情報はより良く着色して掲載されるし、都合の悪いことは全て切り落とす。

いわば求職時のポートフォリオ、履歴書のもうなものだ。

言うまでもなく「いいね!」やシェアも同義だ。
誰が誰に「いいね!」したかは、半公共の記録として残る。その記録を残すことが、Facebookの利用目的に対して都合がいい場合のみ、「いいね!」も、シェアも行われる。
人や相手に対してではなく、こんな記事にいいね!してる自分イイネ!というのが本質だ。

そんなもんが「ライフログ」な訳がない。

人生には無駄なものも嫌なことも沢山ある。それに目をつぶって何がLIFEだというのか。

Facebook上の親密度の「読み方」もここに大きく関連する。
SNS上における親密度の高さは「ある【思惑】の対象として重視されている度合い」にしかならない。その人の人間関係の深さや交流の量、質とイコールではない。
もちろん無関係であるはずもないので、何かしらの関連、相関関係は生じるだろうが。

ちなみにここで言う【思惑】は、ひとつとは限らないし、自覚的とも限らない。

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こんな製品が発売されたらしい
http://japanese.engadget.com/2013/11/11/narrative-1-2000/
襟につけてれば30秒に一枚、勝手に写真を取りまくるそうだ。

成る程、このカメラの中身は、ライフログ、と呼ぶに相応しい。カメラ回しっぱなしの状況は「撮影」が「恣意的動作ではない」ところがいい。

しかし、カメラから写真を出力→ストレージする部分が手動の操作、しかもUSBで接続する必要があるらしい。
ダメダメだ。意味が無い。
「恣意的な行為を挟まなければ閲覧できる状態にならない」時点で、(少なくともSNSよりは)純粋なライフログはカメラの中にしか存在しない。

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知る限りでは、現状において「ライフログ」と呼べるものをSNSやローカルストレージに効率良く蓄積する商品やサービスは存在しない。

そんなもの要らない、のかもしれないけど。

(米軍はすでに国民のライフログとってそうだけど)